こんにちは、冨田です。
オーシャンズとは別の活動ですが、先日、とある大会に参加するために日帰りの静岡遠征に行ってきました。何年か振りに地区予選を勝ち抜いて参加した大会なだけに、勝利はもちろんのこと、個人とチームの更なる成長のために、私自身何かを得て帰りたいと思って臨みました。
試合の結果ですが、
1回戦で静岡のチームと対戦してボコボコにされ(~_~;)、2回戦は1点差で辛くも勝利( ̄▽ ̄)
ボコボコにされた要因は、
・シュートチャンスを必ずモノにする決定力
ファーストシュートが確実にゴールの枠を捉えて、その多くがキーパーの手が出にくいコース(ゴールの四隅や脇下など)に吸い込まれていきました。
リバウンド(キーパーが弾いたこぼれ球など)の対応も抜かりなく、最低でも1人、多くて3人のプレイヤーがシュートと同時にゴール前に走り込んでいました。フットサルでいうところ「セグンド」といった感じですね。地区予選ではキーパーのセービング一回で相手の攻撃を防げていましたが、今大会は全く通じませんでした。
・次のプレーを意識したファーストタッチ
こちらのプレイヤーが、足元にボールを止めてから勝負し始めるのに対して、相手チームのプレイヤーは、ファーストタッチをした時には既に勝敗が決まっている場面がほとんどでした。
映画のワンシーンでたまにアルアルの「拳銃の早打ち勝負」で例えれば、こちらが引き金を弾いた時には既に相手に打たれて負けている・・・といった感じです(゚o゚;;
・針の穴に糸を通す様な高精度なパス
現在、日本サッカー協会の指導では、「パスはスペースではなく受け手の足元に」を推奨しています。それをほぼ完璧に体現していました。
スペースにパスを出してボールの移動時間が長くなると、受け手が相手ディフエンダーのプレッシャーを受けやすくなりますし、パスでスペースを使い切ってしまうと、受け手がスペースをどの様に使うかを選びにくくなってしまう為、「パスはスペースではなく受け手の足元に」と個人的には認識しています。
・オフ(ボールに触れていない時)のポジショニング
全体的にバランスよく、コートの幅(横)と深さ(縦)を使えていましたね。
お互いのサイドのプレイヤーを見比べるとわかりやすかったのですが、こちらのプレイヤーはパスが来る前からコート中央に寄ってきてしまい、中央のスペースを埋めて狭くしてしまう場面や、同じくパスが来る前から相手の背後のスペースに走り込んでしまい、背後のスペースを埋めてしまう場面が多かったです。
原因は色々ありますが、何よりも動き方(走り方)が大きく関わっていました。
フットサル・サッカーが上手なプレイヤーは、バックステップやクロスステップがスムーズにできます。
〈バックステップ〉
視野を確保しながら目の前にスペースをつくってボールを受けるのにとても有効です。
〈クロスステップ〉
人は「斜めの動き」には対応しずらいものです。その「斜めの動き」をするのにクロスステップはとても有効です。
・自律している(「認知」が習慣化されている)
これ⬆️が最も重要な気づきでした。
試合の後半、私はベンチから「次(の試合展開)どうなる?」を連呼しました。それからやっと相手の攻撃に対応できる場面が増えました。(後半は同点で終了)
フットサル・サッカーのプレーは「認知」「判断」「実行」の連続と言われますが、「次(のゲーム展開)どうなる?」はこのうちの「認知」に当たります。
相手チームのプレイヤーは、「認知」するのは習慣化されていて、その上で、どんなプレーをするのかを「判断」し、それを「実行」するのか、その修正を繰り返していました。その習慣の差が勝敗を大きく左右したと言えるでしょう。
この「認知」を習慣化させるには大人の関わり方がものすごく重要ですね。
例えば、相手ディフェンダーが集まっていて狭くなったスペースを1人でドリブル突破しようとしてボールを失ってしまったり、攻撃スピードが遅くなってしまう場面はよく見られると思います。そんな場面を見て「そこは狭いだろーが!」とか「もっと広いところから攻めろよ!」と指導するコーチは未だにいるのではないでしょうか?
かく言う私も、ついついそんな感じに指導してしまうことが偶にあります(⌒-⌒; )
こんな時はまず、「どんな状況だった?」と声をかけて子どもがその状況を「認知」できているのかを確かめるのがベストです。「認知」できていれば、なぜそのプレーをする「判断」をしたのかを確かめる。「認知」できていなければ、どうしたら「認知」できるのかを教えたり考えさせたりする。
その時は手間や時間がかかる指導方法ですが、長期的に見れば、こういった問答形式の指導を繰り返した方が、後々同じ手間や時間をかけなずに済むようになります。
静岡のチームと差があるのは予想していましたが、もう少し通用すると思っていたので、指導者として見通しが甘かったです。
ですが、これから先も負けっぱなしは私自身嫌ですし、指導する子ども達にもずっと負け続けてきた相手に勝利する快感を味わってほしいと思っています。そのためにもコツコツと「良い習慣」を身につけさせることを忘れない様に指導していきたいです。