コーチの廣瀬です。
NAS大高校の担当になって、水曜日クラスは2カ月経ちました。
その間に低学年の生徒たちに一番伝えてきたことは、「3m先を見ながら」
多いときは1レッスンで100回ぐらいシンクロしているのではないかと思うくらいです。※シンクロとは、プレーを止めずに外からの声かけを行うコーチング方法です。
NAS大高校を担当してすぐに感じたのは、コートが広くないこともあり、攻撃は非常に難しいということです。そんな中で生徒たちに意識して欲しいことは、正しい状況判断でした。下の図を見てください。
赤チームのAくんはこの場面でまっすぐの方向にドリブルをするのが良いプレーでしょうか?BくんやCくん、あるいはパスラインがありそうだったらDくんにパスをするのが良いプレーでしょうか?
答えはパスです。
なぜなら、まっすぐに進むと、青チームのaくんの背後にdくんがカバーをしているため、1人で2人を相手にすることになるからです。逆に、Aくんに2人が対応しようとしているということは、ピッチのどこかに味方のほうが人数が多い状況が生まれているということになります。
この問題は、小学1年生に聞いても、ほとんどの生徒がしっかりと理由まで説明できるほど簡単なことですが、非常に重要です。ではなぜ、良くないと考えられる、まっすぐドリブルをする生徒がいるのか。それはボールしか見ていない、あるいは自分に寄せてくる相手しか見えていないからです。(下図のような状況です)
このようなドリブルやボールの持ち方を改善すべく、まず「3m先を見ながら」というフレーズを用いています。
上図のように3m先を見ることができれば、自分の相手の背後の状況を見ることになりますが、その際に自分の相手も間接視野で目に入ります。NAS大高校のコートサイズであれば、間接視野で相手ゴールさえも目に入ることもあるでしょう。攻撃、あるいは攻撃的なアクションの目的は、ゴールです。ゴールから逆算して考えると、この顔を上げる行為というのは非常に大切なスキルになります。
今後も「3m先を見ながら」は根気強く伝えていきます。