みなさんこんにちは!大島コーチです。
ゴールデンウィークでしたね。コーチは一年のうち数少ない連休のひとつです。
さて本題の「教えられないこと」です。
4月から大府校ではドリブル塾なる物を開講しました。
ドリブル専門(だけ)の練習で人気があります。
スクールとしては子供たちが「ドリブルがすべて」だと錯覚しないよう教え、キックをするための手段であって目的でないことも伝えています。
先日、保護者の方とドリブルのキープについて話しながら説明させていただく時がありました。体格が違う相手に対してキープする仕方や相手の勢いと逆に反転する方法などお子さんも交えて話していましたが、ふと質問を受けて気づいたことがありました。その質問は「コーチは観ていないのにどうやって感じるのですか?」という感じでした。
普段の指導では見えない方向は「手の感触や耳で視覚の補完をしよう」と伝えていますが上級者になると他にも思考しています。
それは予測と想像によってプレーの所要時間や距離・位置を推定しているのです。
その子は「そんなに考えてプレーしている人いないな」でした笑
コーチも元Jリーガーの方とプレーして、いつ後ろを見たかわからないプレーがあったので質問したことがあり、想像して対処しているといっていました。
そしてこう一言「プロは物凄くパスが速く周りを観ていられない時もある。全部観ようとしないことだよ。」
上達したい子は試合中の局面ごとに「今何を観るべき時か?」考え抜いて突き詰めて欲しいものです。
こういうスキルは目に見えず、プレイヤーの頭の中だけで起こっているので端から見ていても気付けないものです。またその人にとって当たり前のことなので話題にもなりにくく
何気なく行っていて言葉として表現されないもの(暗黙知)です。ちなみにコーチの仕事は暗黙知を言葉と見本で教え伝える仕事です。
サッカーフットサルには暗黙知もさることながら、知らせる事は出来ても教えられない物もあります。
それは「個人差によるプレーの違い」です。技術・身長・体重・スピード・パワー・頭の回転が違えば出来ることも変わってきて判断も変わります。
よく言われる喩えは「50メートルの距離をキックでボールを飛ばせない人は50メートル先を観ない。」つまり個人の能力と判断はリンクしているのです。
また、自分で体得していかなければ手に入れられない技術も数多くあります。
教わるとは情報をインプットすることです。
インプットだけでは足りないですよね。教えられた情報はヒントにする材料です。
インプットがあればアウトプットも必要です。
それは創意工夫です。
受身から能動へ。それが成長への始まりです。
大人が“してあげる”状態を卒業し、子供が自ら考え行動することの手助けをしてあげる。
私生活での自律はプレーの自立に必要なのです。
出来る限り「自分のことは自分でする」をさせてあげてください。