ブラジルワールドカップ終わっちゃいましたね。コーチにとって生放送は時間帯が体力的に厳しくてほぼ観られませんでした。
今大会の注目選手は得点王のハメス・ロドリゲス、最優秀GKノイヤーでしたね。
ハメス・ロドリゲスはゲームメーカーながら得点力もあり、みんながチームにいて欲しいと思う選手ではないでしょうか?コーチもこういうプレーヤーを20年前目指していました。当時はロベルト・バッジォでしたが。対ウルグアイ戦での胸トラップボレーはファインゴールでしたし、相手DFからすると「そんなの止められないよ~」という思いでしょう。個人技だけでなく相手が止められないそういうプレーをこれからの子たちも覚えていきたいですね。
ノイヤーは凄かったです。今彼についていわれているのは歴代最高クラスの評価ですよね。モダンGK像の理想をやってしまっています。シュートを止める、ロングキックを正確に狙うというのは昔から変わらない重要な技術ですが、現代GKに求められる資質としてのところが異常に凄いです。
それは特に2つ。足元の技術の安定感でDFラインのパス回しに参加する回数や質が高いこと。そして最後尾のDF(スイーパーやリベロ)としてスライディングやヘディングでクリアーしシュートチャンスをつぶす。そこが凄いです。こんなに相手FWと球際で競り合う回数の多いGK見たことないです。ドイツの先々代GKオリバーカーンは止める技術が凄かったですがそれに機動力がある感じです。
個人の力がチームを支え、個人戦術(判断)の高さがチームの強さに関わっていることは不変ですね。
今大会の戦いをチームで観ていくと現代サッカーの方向性もまた変わった印象でした。
前回王者スペインの衰退は悲しさを感じましたね。バルセロナスタイルのポゼッションというパスの多いサッカーで隆盛を極めるも、優勝4年たって弱点である個々のフィジカルコンタクトの不安や高さのなさで押し込まれてカウンターを仕掛けられるパターンで相手に攻略されてしまいました。これはまさにバルセロナのライバルチームであるレアルマドリードの方法です。
優勝のドイツは正攻法で完成度の高いチームプレーを披露していました。前回ワールドカップから素晴らしいグループ戦術(2~4人が動いてパスで突破など)をしていましたが優勝に至るまでの道のりは前任監督から受け継いで10年がかりらしいです。
単なる偶然でなく国を上げた長期プロジェクトで選手を育成し優勝を狙いにいくことが今や当たり前で、ワールドカップは伝統国だけしかなかなか乗り越えられない1ヶ月の死闘なんです。
さて日本はといいますと、監督次第でもうちょっと勝ちに近づくことはできたのではと思います。今ある駒(戦力)を最大限に力を発揮させることができたいなかっただけですが。
今回躍進したコロンビアのように相手の守備を崩して得点することが狙ってできるようになるにはピッチに立つ選手のプレーの賢さやそれを実現する基礎技術の精度の高さ、自信が足りませんね。
次の時代は海外チームに在籍している選手で代表合宿・試合をヨーロッパで行うなど本気度の高い戦いの経験を積むことが必要になって来るのではないでしょうか。日本国内で対峙した事もないスピード、パワー、高さ、技術を持った選手にいきなり対応できるわけありません。
日本国内のレベルを上げるにも守備力が足りません。どこでも当たり前に本気の競り合いが練習から見られるようになるにはまだまだ足りないところばかりです。
国民の注目度やサッカーを観る目のレベル、選手のサラリーやスポンサー、熾烈な競争などなど。
結論を言うとサッカーを楽しむ人を増やすことが最終的に代表チームの強化につながると思います。
日本がワールドカップで優勝するには、上手くいって50年はかかるかなぁ。
正直、憲法かえるくらい難しいと思います。
でもあきらめず今の子供たちにバトンタッチしていきます。