U-10,12コーチの廣瀬です。
昨日、U-10の選手を対象にオンラインミーティングを行いました。
テーマは「目標設定」と「チームワーク」について。
U-10チームは始動して4カ月ほど経過し、「チームの発達段階理論(タックマンモデル)」上だと、「混乱期」に入ったかなと感じていました。「混乱期」の特徴は「本音が出てくるが意見がぶつかり合い対立・混乱する」だそうです。その時に必要なことは「リスペクト・コミュニケーション」。みんなで「チーム」や「チームワーク」について話し合いました。
勝利に対して本気だからこそ生まれるぶつかり合い
個人スポーツではないので、自分とは違う特徴を持ったチームメートを受け入れ、協力しながらプレーする必要があります。また、算数のように答えが一つではないため、意見のぶつかり合いは必ず生まれます。ぶつかり合いは強い集団になるために必要なプロセスだと思っています。その中で、大切にしなければならないことは2つあると思っています。
①特徴の違い、意見の違いがあることを受け入れチームメートをリスペクトすること
②チームの目標に向けたぶつかり合いであること
チームでプレーを始めたばかりの選手もいるため、また、フットサルにおいて「主張」できることや「自発的な行動(決断)」は非常に重要であるため、現時点では感情的になってしまうこともある程度は許容しています。ただし、上記2つを意識しながら話し合えるスキルを身につけられるように、たまにフォローしています。
声かけの物差し
コミュニケーションスキルを磨く上で、プレー中の「選手同士の声かけ」について、わかりやすいように基準を設けました。
上図はフットサルのゲーム中の状況を表したものです。(セットプレー時は除きます)フットサルをプレーする人であれば誰でも知っていることですし、小学3,4年生であるU-10の選手たちも当然知っています。この図を使って、「声かけ」のスキルを磨いて欲しいと思っています。
例えば、プレー中に発した言葉、発しようとした言葉は、上図のどの状況にふさわしいものなのかを考える習慣をつけるだけでも、「声かけ」のスキルは磨かれると思います。
例)
「何やってんだよ」→どの状況にも適さない
「しっかり(シュート)決めろよ」→どの状況にも適さない
「え〜〜⤴︎」→どの状況にも適さない
「裏とられてる」→ネガティブトランジションや守備
「ボールライン越えろ」→ポジティブトランジションや攻撃
「しぼれ」→守備
「ヘイ!(パスの要求)」→ポジティブトランジションや攻撃
お分かりのように、フットサルはとても切り替えが速いスポーツであることもあり、未来思考であることがとても大切です。発する内容の価値は下図のように分類されると思います。
責任を持ち、特定のメンバーと協力し合うことで成長する
フットサルは5人でプレーするため、単純計算すると一人が20%の責任を負っています。子どもに「責任」というプレッシャーを与えるという意味ではありません。自分自身のプレーレベルや努力が、チームメートとともに目指す目標に向かっているということが重要だということです。それも「チームワーク」です。目指す目標が明確であるということは、個人の成長の助けにもなると思います。
また、フットサルは狭いピッチで行うため、個人の単独のパフォーマンスは発揮しにくいスポーツでもあります。毎回、違うメンバーとプレーするのではなく、ともにトレーニングを積んだチームメートとプレーすることで、お互いをより活かし合えるのがフットサルというスポーツで、スクールレッスンだけではあまり経験できないチームの良さがそこにあります。
※補足※
私たちが普段のスクールをPRする際に、チームでは、例えばプレー機会が均等でなかったり、勝利第一主義で個が育たないというような主旨の内容を書くことがありますが、私たちはスクールも経験している指導者であるため、この年代で積み上げておくべきことを蔑ろにしたチーム作りや育成は行いません。
今回はU-10の取り組みを紹介させていただきましたが、今月私たちは新たな仲間を求めてセレクションを予定しています。
セレクションの詳細はこちら
私たちの考えに共感いただける皆さんのチャレンジをお待ちしております。