こんにちは。名古屋オーシャンズフットサルスクール大府校みなと校コーチの木村です。
新年度になり、各クラスに新たなメンバーが加わっています。
大府校の木曜日はすでにスタートをしましたが、他のクラスのスタートもとても楽しみにしています。
さてタイトルに書きましたが、皆様は名古屋オーシャンズフットサルスクールに通って頂くにあたって技術が上達するだけで満足ですか??
「何が言いたいのかわからない」
という方もいらっしゃるかと思います。
「技術があるだけで試合で活躍することはできますか?」
と言えばより質問の意図が伝わると思います。
▽目次
1.技術の重要性
2.上手いだけで活躍できるか?
3.他に何が必要か?
4.戦術性をどうやって身につけるか?
5.戦術性の高い選手とはどんな選手?
1.技術の重要性
もちろん技術は重要です。どんなに良いアイディアがあっても技術がないと実行できません。
また技術があることが自信に繋がり、落ち着いて周りが見えたり、良い判断ができるということもあります。
そして技術がある選手はシンプルにかっこいいですよね。
全く否定しません。
むしろ子供たちには技術のある選手に憧れを持って欲しいし、どんどん真似して欲しいと思っています。
フットサルやサッカーの大きな魅力のひとつが技術であり、プレーヤーとしてそこの憧れることはプラスに働くことが大きいと思っています。
2.上手いだけで活躍できるか?
しかしフットサルやサッカーは技術があるだけで活躍できるか?と聞かれれば、私の答えはNOです。
なぜか?フットボールはオープンなスポーツだからです。
要は駆け引きの中で技術を使えないと意味がありませんし、メンタル的な負荷も試合では掛かります。
どれだけ技術があってもDFにバレていたら失敗する可能性が大きいですし、味方と合わなければパスは通りません。
そういう意識でオーシャンズスクールの練習を見てもらうと、我々コーチの意図が伝わるのではないかな?と思います。
ジュニア年代限定で勝つまたは評価される選手を作る(あえて”作る”と表現します)のであれば、ひたすら反復練習をやらせて、それで上達してきた運動能力が高くて、精神的にもタフな選手だけを試合に出せばある程度は勝てると思います。
私がそれをしないのは、それでは選手の可能性を広げることにはならないですし、それで成功する選手は元々体も心もタフな一部の選手だけです。
もちろん体や心がタフな方が良いですが、発展途上の小学生年代でそれを求めてしまうと、10人いたら成功するのは多くて1人で他の9人は、潰れてしまいます。
現にジュニアユースやユースに上がるにつれてサッカーの競技人口が減っていくのが日本の現状です。
果たしてそれで良いのでしょうか?
大切なお子様を大人のエゴのために潰されて良いのでしょうか?
10人に1人の成功体験、成功話が広まりやすいのが世の常ですが、その影でその数倍の被害者が生まれてしまっています。
3.他に何が必要か?
技術を試合で発揮するために大府校みなと校で大切にしているのは『戦術性』です。
戦術とは「相手に勝つための作戦だよ」と子供たちには伝えています。
例えば『右にドリブルするふりをして左に行く』というようなドリブル戦術もあれば、『裏に走るふりをして止まる』という個人戦術もあります。
戦術は、個人戦術(ドリブル含む)→2人組→3人組→4人組→5人組と広がっていきます。
もちろん守備の戦術もあります。
技術と同時に『どうやったら相手に勝てるか?』という戦術性を磨いていくことが、とても大切だと私は考えています。
4.戦術性をどうやって身につけるか?
戦術性を身につけるために1番大切なのは、指導者が戦術を深く理解しておくことです。
その点まだまだ私は未熟ではありますが、日々勉強しています。
指導者の理解が曖昧だと、選手は困ります。
「それはその場の状況によるよね」
というのは、オープンなスポーツであるフットボールの真実ではありますが、チームスポーツである以上『うちのチームではこう戦おう』という基準が必要です。
また個人単位で考えてもその場その場の判断に任せていては、失敗を成長に繋げることができず、成長スピードが鈍化してしまいます。
そのために局面ごとの優先順位をしっかりと提示して、実行するためのヒントを指導者が示さなければいけません。
次に大切なのは、指導者が教えすぎないことです。
戦術のことを深く理解した上で、選手自身が納得できるように、または自分で気づけるように働きかける。
子供達を信じて待つ姿勢が大切になってきます。
具体的に言うと例えば3対3で『5本パスを繋いだらどっちのゴールに攻めても良いよ』という特別ルールをつけたとします。
最初は5本パスのルールを生かせず、いつも通り攻めるかもしれません。
もしくは無理矢理5本パスを繋ごうとして奪われることという状況もよく発生します。
ヒントを提示しながら我慢強く待つと、5本パスを繋ぐふりをして裏を取ったり、裏を取るふりをして5本繋いだりという駆け引きが生まれます。
そうなるとDF側も工夫して守らなければいけなくなってきます。
このようなトレーニングを重ねていく中で、子供達の戦術性は高まっていきます、
5.戦術性の高い選手とはどんな選手?
サッカー経験のない保護者の方にとっては「うちの子って戦術性高いの?低いの?」という疑問が起こるかもしれません。
(ちなみに私は親のサッカー経験の有無は、子供にとって良い面も悪い面もそれぞれあると思っています)
[戦術性が高い選手の特徴]
・1タッチや2タッチのプレーが多い
・足が速くなくてもドリブルで抜ける
・味方が抜かれた後のカバーをよくする
・インターセプト(パスカット)をすることが多い
・戦術的なコーチングが多い(「がんばれ」などのメンタル面へのコーチングは除く)
[戦術性が低い選手の特徴]
・DFに囲まれるシーンが多い
・パスを受ける機会が少ない
・パスを受けた時にはDFが近くにいることが多い
・戦術的なコーチングができない
・コーチによく怒られる(同じことで何度も)
難しいのは戦術性が低くても、技術があればまたはフィジカル的に優れていれば試合で活躍できてしまう可能性が、小学生年代では高いということです。
逆に戦術性が高くても技術やフィジカルで劣れば、勝負は劣勢となってしまうのが現実です。
しかし、小学生年代のフィジカルは早熟型か?晩熟型か?という大きな問題がつきまといます。
つまり今は大きいけど、速いけどそれは成長期が早く来ただけであって、そのうちおいつかれてしまうという問題です。
技術についても始めた年代が早い方が有利ですし、反復練習をやりこめばリードすることはできます。
体の大きい子や技術がある子を否定するつもりはありません。
特に技術は努力で身につけたものであり、技術自体も身につけたプロセスも素晴らしいと思っています。
「技術も大事、フィジカルも大事。
でもそれだけでは(高いレベルの)試合で活躍できないし、子供の将来にとって良くないのではないか?」
というのが私の主張です。
大府校やみなと校では、こういった考えのもと日々トレーニングをしています。
とは言え技術トレーニングもフィジカルへのアプローチもめちゃくちゃ大切にしています。
技術やフィジカルと共にそれを生かすための使い方=戦術性も同時に高めていくのが私のスタイルです。
共感して頂いた方、興味がある方、そんな偉そうなことを言うなら一度見てみてやろうと言う方は、是非一度ご体験ください。
いつでもお待ちいたしております。
今年もいっしょに練習頑張りましょう!
必ず全員に『成長する楽しさ』を実感してもらえるよう、毎回の練習に全力を注ぎます!