第4回目のオーシャンアリーナでの講習会。
今回はトップチームのコーチと下部組織のコーチを務められる高橋コーチから
「トレーニングメニューの作成方法」についてのお話を頂きました。
大会への参加を主軸に据えた『チーム』と、基本的に対外試合をせず個人のスキルアップを重視する
『スクール』では、日頃の活動内容は違って当然ですが、『チーム』活動のエキスパートである高橋コーチのお話を聞いて「トレーニングメニューの作成」という観点では、似ているところも多いと感じました。
『チーム』のコーチは次の対戦相手の分析から、自チームのチームコンセプトや力関係を踏まえた上で、起きる現象を予測し、試合で対応できるように事前にトレーニングで準備するということがあります。
例えば次の対戦相手が「3-1pivo」のフォーメーションで、pivoに当ててからの攻撃が得意なチームだとします。
まずはpivoへのパスコースを消す意識を植え付けるトレーニングをします。
pivoの位置を固定して守備側はpivoにボールを当てられると不利になるオーガナイズにすれば自然とpivoへのパスコースを消す動きを意識づけすることができます。
その上で、相手GKがDFの裏を消す守備が苦手なようなら、カウンターからの1対1や2対1を含めたトレーニングをします。
しっかりとした対戦相手の分析がトレーニングメニューを作る上で、とても重要であることがわかると思います。
『スクール』ではどうでしょうか?
他のチームを分析することはありませんが、生徒一人一人を分析し「今この生徒になにが必要か?」を考えながら指導する必要があります。『スクール』のコーチもプレーを分析する眼は非常に大切です。
例えば「味方のためにスペースを作る動き」が苦手な生徒がいるとします。
まずは「なぜ味方のためにスペースを作る動きができないのか」原因を分析します。
・周りが見えていない
・動き方を知らない
・なぜ動いた方がいいのか理解できていない
原因が、周りが見えていないからのであれば、周囲の状況を把握する習慣がつくようなトレーニングをします。
動き方を知らないからなのであれば、どのように動けば効果的かレクチャーします。
なぜ動いた方がいいのか理解できていないのであれば、成功体験を積ませて理解させます。
生徒のプレーを正確に分析することで、その生徒にとって「本当に必要なトレーニング」がわかります。
トレーニングメニューは無限にあり、また「これさえしていればいい」というような万能なメニューはありません。
その都度、頭を悩ませてコーチもトレーニングメニューを作っています。
今回の講習会は具体的なトレーニングメニューを紹介して頂いただけでなく、メニューを作成する上でのヒントや新たな視点を与えて頂きました。
全てをこの場で紹介することができないことが残念ですが、各校のスクールで今回の講習の成果が発揮されると思いますので、楽しみにお待ち下さい!