こんにちは。名古屋オーシャンズフットサルスクール大府校の木村です。
この時期は6年生からジュニアユースのセレクション結果の報告を受けます。
「目標としていたチームの合格した」
「不合格だった」
フットボーラーとしての将来を考えるとジュニアユース、中学生年代をどのように過ごすか?
どんな指導者の元でどんな仲間と一緒に日々を過ごすか?はとても重要です。
そういった意味でフットボール人生の何度かある内の1回目の岐路に立っていると言えるかもしれません。
▽ふるいにかけられる時期
繰り返しになりますが、6年生たちにとってこの時期は『セレクションの時期=ふるいにかけられる時期』です。
いい結果が得られればひとまずOKですが、人生そう甘くはありません。
「不合格になってしまった」もしくは「自信がなくて行きたいチームにチャレンジできない」そんなお子様もたくさんいると思います。
▽不合格通知の残酷さ
私も人生の中で数々の『不合格通知』を突きつけられてきました。
その度に
「今までの努力は無駄だったのか…」
「自分は才能がないのか…」
「このままじゃ夢を叶えるなんてできない…」
そんな気持ちになっていました。
不合格通知を受け取ると自分の全てを否定されたような気持ちになります。
今まさにそんな気持ちになっているお子様もいると思います。
そんな子供達をなんとか支えたくて今回のブログを書いています。
▽セレクションは”今”を判別するもの
私もセレクションを”する側”の立場に立つこともあるのでわかるのですが、セレクションというものは基本的に選手の”今”を判別するものです。
もちろん『将来性』を考え、予想して合否を出すのですが、未来のことは何もわかりません。
将来性を評価するのもあくまで今の実力を元に予想しています。
選ぶ側も人間です。
経験や科学的根拠を元に判別はしますが、将来のことは誰にもわかりません。
▽ジュニア年代で考慮すべきこと
特にジュニア年代では3つのことが大きく影響します。
①早熟型か晩熟型か
②フットサル・サッカーを始めた年齢
③どんな指導を受けてきたか
①②③どれも基本的に子供がコントロール仕切れるものではないです。
本人の努力とはちがうところでの話ということになります。
②については説明不要かと思います。
③についても書きたいことは山ほどありますが、今回は控えます。
▽育成年代は成長期が早く来た選手が圧倒的に有利
心と体の成長は±2歳の差があるのが通常だと言われています。
つまり6年生の中に4年生と中学2年生が混ざり合っているということです。
例えば将来175cmまで身長が伸びるAくんとBくんがいるとします。
Aくんは成長期が早く来て6年生の段階で、165cm身長があります。
Bくんは成長期がまだ来ていなくて身長は150cmです。
フットサル・サッカー選手の能力は身長だけでは当然決まりませんが、わかりやすく将来到達する身長をその選手の将来性(潜在能力)だとして、AくんとBくんの将来性(潜在能力)はいっしょです。
しかし6年生時点の能力にはおそらく大きな差があるでしょう。
身長が高ければ走るスピードやキック力は大きな差になりますし、精神的な成熟度も差があるでしょう。
(急激に身長が伸びることによって、起こるネガティブな影響もありますが)
そんなAくんとBくんを横に並べてふるいにかけるのが、今のセレクションです。
正確に選手の将来性を評価することの(されることの)難しさがよくわかるのではないでしょうか。
▽晩熟型・後発組の才能を無駄にしてきた日本
そう考えると今までの日本のフットボール界というのは、成長期が遅れてやってくる晩熟型の選手や遅いタイミングでフットサル・サッカーを始めた後発組の選手の才能を生かし切れてこれなかったのかもしれません。
早熟型の選手に勘違いさせ、今やるべきことをおざなりにさせてきたという側面もあるでしょう。
ジュニアユースで試合にも出れず『補欠』と呼ばれる選手がいると聞きます。
その選手たちは成長する機会すらも与えられないのです。
それでは晩熟型の選手や後発組の選手の才能を無駄にしてしまうことになります。
▽勝負は20歳
何歳までが育成年代か?というのは意見が別れるところだとは思いますが、ひとまず20歳までを育成年代と呼ぶことにしましょう。
小学生や中学生の選手や指導者にとって大切なのは
20歳の頃にどんな選手になっているか?
という考え方です。
これは非常に難しいところで、上述の通り早熟型と晩熟型、サッカー・フットサルを始めた時期の影響を大きく受けます。
科学的な方法で、例えば将来の身長などはかなり正確に知れるようにはなっているそうですし、速筋と遅筋のバランスなども調べられます。
先天的なメンタル面での傾向もある程度、調べられます。
しかし、全ては決定打になりません。
成長していく上で一番大切なのは
質の高いやる気を持ち続けること
だと私は考えています。
▽自分を心から信じてくれる存在が子供には必要
質の高いやる気というのは、内発的なやる気と言い換えてもいいです。
強要されたやる気は長続きしません。
ご褒美や罰も同じです。
『好きだからやる』という内発的なやる気に勝るものはありません。
しかし、勝負事であるスポーツに真剣に取り組めば取り組むほど、上手くいかない経験をたくさんすることになります。
試合に負けたり、レギュラー争いに敗れたり、セレクションに落ちたり、成長を感じられなくなったり。
そういった時に支えになるのは「キミには才能があるんだよ‼︎」という言葉であり、存在自体を肯定してくれる存在です。
私は生徒たちにとってそういう存在になりたいと思います。
私の生徒たちは何十回と聞いてきた言葉だと思いますが、このようなふるいにかけられる時期だからこそもう一度伝えたいと思います。
みんなならどんな目標でも達成できると心から信じてる。
今やるべきことに集中していっしゅにがんばっていこう。