こんにちは!
豊田校の鷲野です。
▶︎▶︎ 体験の子が来た時の自己紹介の時間の出来事
スクールに体験の子が来たとき、僕たちはいつも最初に自己紹介の時間を取っています。
流れとしては、
「コーチの名前はたいがコーチです!」と、まずは僕がスタート。
そのあとに体験の子に自己紹介をしてもらい、続いてクラスの子たちも一人ずつ、
自分の名前を言っていきます。
この日も、いつもと同じように自己紹介が進んでいきました。
みんなが「〇〇(苗字)〇〇(名前)です」とか、「〇〇です」と名前だけを言う中で、
年中の女の子の番が来たとき、彼女はこう言いました。
「〇〇ちゃんです!」
その言い方が、あまりにも自然で、あまりにも可愛らしくて。
そして、どこか感動してしまう瞬間でもありました。
この「〇〇ちゃん」というのは、本名ではなく、その子が普段呼ばれている“あだ名”。
自分の名前ではなく、“あだ名”で自己紹介をするというのは、
きっと彼女の中にある「自分らしさ」や「みんなにこう呼ばれたい」というはっきりとした
意思から来ていたのだと思います。
あだ名で自己紹介する、という選択自体が、もう立派な自己表現なんですよね。
1. たった3秒で「自分」を伝えた
一般的に、人の第一印象は3秒で決まると言われています。
その中で、彼女はきっと無意識に、でも確実に“自分らしさ”を出していたと思うんです。
彼女は堂々と、楽しそうに、迷いなく名乗った。
「自分をどう見せるか」「どう伝えるか」なんて、
大人でも難しいと感じることがあるのに、
その子はきっと、そういうことを考えるよりも前に、
自然に“自分らしく”いられていたんだと思います。
もちろん、年中さんの女の子に打算なんてないと思います。
ただ、その感覚が、素直さが、感性のままに振る舞える姿が、
すごく素敵だなと思いました。
2. 印象に残る自己紹介は、型じゃない
もちろん、中にはちょっとふざけて、
「スパイダーマンです!」とか「カレーパンマンです!」
みたいな自己紹介をする子もいます(笑)
でもそれも含めて、“その子らしさ”の表現だなと感じています。
たしかにふざけているようにも見えるけど、
その一言がきっかけで空気が和んだり、笑いが起きたりして、
結果的に「名前は覚えてないけど、なんか楽しい子だった!」
みたいな印象になったりもするんですよね。
大人の視点では「正しく自己紹介しなさい」と思ってしまうかもしれませんが、
自己紹介=自分をどう見せるかだとしたら、
そこには“正解”より“自由”があっていいのかもしれません。
3. 自己紹介は「自己表現」の第一歩
子どもたちが“自分の言葉で名乗る”というのは、
もしかしたら初めての自己表現の場かもしれません。
その中で、自分の言いやすい形、自分がしっくりくる表現で話してくれること。
それってすごく価値のあることだと思います。
僕たち大人ができるのは、その表現を受け取って、認めてあげることなのかもしれません。
次に自己紹介をする子は、どんなふうに“自分”を伝えてくれるかな?
そんなことを楽しみにしながら、
これからも小さなやりとりを大切にしていきたいと思います。