こんにちは。名古屋オーシャンズフットサルスクール大府校コーチの木村です。
今回のブログは保護者の皆様に読んで頂きたい内容です。
少し偉そうなことを書かせて頂きます。
前もって言っておきますが、決して大府校の保護者の皆様に不満を抱いているわけではありません。
むしろ最大限の尊敬の念と感謝の気持ちを持っているつもりです。
そこは強調させて頂きます。
しかし日本を含む世界の至る所で、親とチーム、親と子(選手)の間で不幸な問題が起こっていることは事実があり、問題解決のために色々な議論がされているということを知ってもらうだけでも、これから経験されるであろう育成年代のサッカー少年(少女)の親としての悩みを解決する助けになると思います。
私の本音をそのまま書くので、不愉快な思いをされる方もいらっしゃるかもしれません。
それでもここで私の本心を伝えておきたいと思います。
なぜなら、これから誰にでも起こり得る問題だからです。
我々指導者は何度も似たよう事を経験しますが、保護者の皆様はほとんどの場合、一生に一度か二度しか「子供の育成年代をサポートする」という経験はしないはずです。
偉そうに上から目線で言うつもりはないですが、世界の至る所でこんなことが起きていて、問題になっているということを知ってもらうだけでも全然違うと思います。
デンマークサッカー協会 少年指導10ヵ条1.子どもたちはあなたのモノではない。
2.子どもたちはサッカーに夢中だ。
3.子どもたちはあなたとともにサッカー人生を歩んでいる。
4.子どもたちから求められることはあってもあなたから求めてはいけない。
5.あなたの欲望を子どもたちを介して満たしてはならない。
6.アドバイスはしてもあなたの考えを押し付けてはいけない。
7.子どもの体を守ること。しかし子どもたちの魂まで踏み込んではいけない。
8.コーチは子どもの心になること。しかし子どもたちに大人のサッカーをさせてはいけない。
9.コーチが子どもたちのサッカー人生をサポートすることは大切だ。しかし、自分で考えさせることが必要だ。
10.コーチは子どもを教え導くことはできる。しかし、勝つことが大切か否かを決めるのは子どもたち自身だ。
これはデンマークサッカー協会のものですが、日本サッカー協会にはプレーヤーズファーストという理念があります。
是非こちらのリンクから確認してください。
http://www.jfa.jp/youth_development/players_first/pdf/playersfirst.pdf
どちらも素晴らしい理念です。
親として指導者として耳が痛い部分もあり、改めて私も襟を正して指導に取り組まないといけないなと感じています。
考えて頂きたいのは、なぜこのような理念を打ち出しているのか?打ち出す必要があるのか?ということです。
残念ながら子供よりも大人がヒートアップして、先回りして指示を出し、対戦相手や審判、チームメイトや指導者にリスペクトを欠く態度を取り、子供から主役の座を奪い取り、大切なお子様が親の(指導者の)自己満足の道具になってしまうことが、起こっていたからです。
そしてこれは誰にでも起こり得ることです。
誤解を恐れずに言うとハイレベル層のお子様を持つ親御様は、特に陥りやすい失敗だと思います。
お子様への期待値が高く、普段から熱心にサポートされているからこそ、失敗が受け入れられずに上記のような言動に発展していってしまうのだと思います。
しかし、親が選手である子供よりもヒートアップして良いことなど長期的に見れば何1つありません。
結果目標に囚われてしまうとモチベーションは不安定になりますし、長続きしません。
大切なのは『成長しているかどうか?』『その人らしい振る舞いができているかどうか?』です。
これはメンタルトレーナーの端くれとして、強く言わせて頂きます。
目先の結果に囚われては、子供はどこかでガス欠になります。
好きだったサッカーが嫌いになります。
怒られないためにプレーするようになります。
そんな結果は誰も望んでいないと思います。
得点後に仲間よりも親を見たり探す子がよくいる
これは危険なサインだと思っている
プレーの目的が「お父さん(お母さん)に怒られないため。褒められるため」になっている可能性が高い
個人差を考慮して2年生までは成長の過程として許容するが、それ以上は危険
ミスった後に親を見てたら完全アウト
— 木村幸司_育成年代フットサル指導者 (@kimura_football) August 6, 2020
先日投稿したツイートです。
95の「いいね」と25の「リツイート」がありました。
普段のツイートは15いいね程度なので、私のツイートにしてはすごい反響が大きかったです。
それだけ日本の至る所で起きている問題だと言うことなのだと思います。
話が散らかってしまいました。
結論を言います。
大府校の保護者の皆様には『失敗見守り隊』になって頂きたいと思っています。
ダサいネーミングで申し訳ないですが、このくらい直球の方が良いかなと思います。
普段の練習もリーグ戦もトレーニングマッチも「失敗させるため」にやっています。
なぜなら失敗とは『成長の種』だからです。
失敗せずに上手くなった人はいません。
種がなければどれだけ栄養を与えても芽も出なければ、花も咲きません。
育成年代の子供にとっては失敗することこそが大切なんです。
隣の子と比べないでください。
成長のタイミングは人それぞれです。
早熟と晩熟が入り混じる育成年代では、判断が難しいですが『早熟=才能』では全くありません。
長い目で見れば才能の差などほとんどありません。
「うちの子のせいでチームが負けたら、他の親からの視線が怖い」と思うのであれば、離れたところから見守ってください。
『親同士』というコミュニティに入るメリットもありますが、デメリットもあります。
そのデメリットが子供に及ぶのであれば、コミュニティから外れる勇気を持ってください。
試合中にネガティブな声を出される方のほとんどは、親仲間と並んで観戦されている方だと思います。
間違っても「ミスして恥ずかしい」というような類の言葉は、お子様の耳に入れないでください。
普段頑張っている姿を見るからこそ、勝たせてあげたいと思うのでしょうし、負けて落ち込む姿を見たくないという気持ちもよくわかります。
しかし、我々大人がすべきことは、負けて悔し泣きしている子供達に、または勝って天狗になりかけている子供達に、目の前の試合の結果よりも大切なことがあることを伝えてあげることではないでしょうか?
少なくとも失敗させないように先回りして指示を出したり、結果を捻じ曲げようとすることではないはずです。
小学生年代の勝利よりも将来どんな選手になるか?どんな大人に育つか?の方が100000倍大切です。
すみません。
やはり偉そうな言い方になってしまいました。
「何を偉そうに!」
と感じられるかもしれません。
「自分だって出来ていないくせに!」
そう言われるかもしれません。
それでもいいです。
心のどこかに上記のことが残っていて、いつか「木村コーチが言っていたのはこういう意味だったのかも」と感じて頂ける方が1人でもいれば、書いた意味があります。
嫌われて構いません。
そのくらいの気持ちで書いています。
親が干渉して得られた結果にどれだけの意味があるのでしょうか?
子供が夢中になっている姿が見られて、それだけで嬉しかった頃を是非思い出してください。
サッカー選手にさせるために産んで、育ててきたわけではないはずです。
子供が幸せになること意外に親の幸せはないと思います。
偉そうなこと書くのはこれで最後にするつもりです。
失礼いたしました。
今後ともよろしくお願いいたします。