皆様いかがお過ごしでしょうか。
今現在、試合に出場していて大活躍している。「得点王です」とか「人を抜きまくっています」とか「アシスト王です」とか。
それ自体は素晴らしいことです。どんどん活躍してください。ですが自分はそんな子のことが心配でたまりません。
今活躍している子に聞きたいことは「なぜ、今活躍できているのか」ということです。
もっというと「なぜ得点王なのか」ということについてです。
きっとその理由はさまざまですが、自分はその中で「シンプルに背が高いから」というのと、「シンプルに足が速いから」「キックがすごく強いから」というのは心配です。
理由は「それは今だけかもしれないから」です。
自分が小学生の時の同級生に、頭ひとつ抜けて足が早く背も高い、あだ名が「チーター」だった子がいました。本当に体が強くて高くて早いんです。
当時は小学校の中でもスーパースターで、その子に任せれば大丈夫というのは全員共通の認識になっているほどでした。
ですが中学生になり、よし試合だという時、メンバー内にその子はいませんでした。
体の大きさは追いつかれ、足の速さは技術でカバーされるようになったからです。
そうなるとその子にとっての武器は何があるでしょうか。
恵まれている子こそ丁寧に指導すべき
少年団などでは体格に恵まれている子は、そこまで指導者に指摘されないというのをみてきました。
技術のミスや、ポジショニングのミス、さまざまな問題を体格でなんとかカバーできてしまうことが原因です。
ということは、「コーチからその子への技術・知識の要求するレベルが無意識的に他の子よりも下がってしまっている」ということになり、他の子よりも技術・知識のないまま大きくなっていってしまいます。
これにより、大きくなった時に出場できない、活躍できない。というサイクルにはまってしまいます。
ですが、これの1番見落としてはいけないところは「出場できない・活躍できない」ではありません。
「小学生時代にただ褒められ続けて活躍した子」はどんな性格でしょうか。
きっとサッカーに対して自信満々・プライドも高く、失敗もわからない。そんな子になっているのではないでしょうか。
では、そんな子が急に周囲の圧倒していた子に抜かされて、試合にすら出られなくなった場合はどうなってしまいますか?
本当に本人の将来を考えればこそ、高い要求をしてあげる必要があると思います。
全ては今関わっている子が、「数年後にどうなっているのか」が大切で、そこに向けて考え、関わる必要があります。要求を変えていく必要があります。