こんにちは。名古屋オーシャンズフットサルスクール大府校みなと校(金曜日)コーチの木村です。
先日年長さんの時にスクールに入った現在4年生のAくんがサッカーチームに加入し、いきなり活躍してチームのコーチに褒められたという嬉しい報告をしてくれました。
私も非常に嬉しい出来事で生徒といっしょに喜びました。
Aくんは入会してくれた当初も現在もクラスで1番に小柄です。
1,2年生の頃は対人練習になるとどうしても勝つことができずにお母様から相談されたこともあります。
その時ははっきりと「Aくんは今は勝てないかもせれませんが、数年後必ず良い選手になれるので安心してください」と伝えました。
今回のブログは、なぜそのようなことを言い切れるのか?書いていこうと思います。
◎ スクールでの考え方
私がスクール指導で大切にしていることは個人戦術を高めることです。
個人戦術とは何か?を説明すると長くなってしまうのですが、わかりやすくお伝えすると『個人の技術を試合の中で発揮するためのスキル』です。
そして個人戦術を数字で表すと
① オン・ザ・ボール(ボールあり)の1対1の攻守
② オフ・ザ・ボール(ボール無し)の1対1の攻守
③ 2対1の攻守
です。
どれも大切なスキルですが、2対1が上手いというのは大府校みなと校の生徒の特徴だなと、他校の生徒を見ると特に感じることがあります(オフ・ザ・ボールの動きも)。
◎ 2対1で学べること
2対1の攻撃を指導する際に伝えていることは、以下の通りです。
「味方を上手く生かして攻めよう」
「生かし方はパスで生かすか?オトリで生かすか?の二通りだよ」
誰にでも理解できるシンプルかつ本質をついた指導だと(手前味噌ですが…)思っています。
大切なのは『味方をオトリで生かす(生かされる)』という考え方を持たせることです。
例えば味方が良い位置にいるのにドリブル突破を試みた選手がいるとします。
その時に「パスしろよ」というコーチングをされて育った選手と
「ドリブルも良いけど味方をオトリに使った方がカンタンじゃない?」というコーチングをされて育った選手と、どちらがたくさんの選択肢が持てる選手になれるでしょうか?
2対1はグループの最小単位です。2対1の個人戦術を身につけることでチームプレーの基礎が学べます。
◎ 2対1ができれば世界が変わる
私は1,2年生にはオン・ザ・ボール(ボールあり)の技術や個人戦術の指導を優先し、3年生くらいから徐々にオフ・ザ・ボール(ボール無し)の1対1、2対1の個人戦術について指導していきます。
私のスクール生で特別身体能力に今のところ恵まれていないタイプの生徒たちは、2対1を学び始めると劇的にプレーが変わります。
オン・ザ・ボールの戦いはフィジカル能力の差が結果に結びつきやすいので、上記のようなタイプの選手は不利な土俵で戦っています。
ですが2対1という賢さも要求される状況になると一気に才能が開花して、劇的にプレーが良くなります。
本人からするとまさに世界が変わったように感じるでしょう。
ここまで書くと「じゃあなんで最初から2対1を教えないのか?」という疑問を持たれる方も出てくると思います。
その理由を説明します。
◎ なぜ1,2年生に2対1を教えないのか?
理由は2つあります。
1つ目の理由はシンプルなものから取り組んだ方が効果が高いからです。
オン・ザ・ボール(ボールあり)の1対1の場合は、認知するべき対象はボールと相手の2つです。
2対1の場合はボール、相手、味方と3つに増えます。
これをボールのコントロールがままならない選手に要求しても難しいだけです。
まずはシンプルなものから身につけていくのはフットサル・サッカーに限らず教育の常道だと思います。
◎ 逞しさも必要
1,2年生に2対1を教えない理由の2つ目はオン・ザ・ボールの1対1でも勝てる逞しさも必要だからです。
上記のように身体能力よりも賢さに特徴を持っているタイプの選手もフットサルでは1対1で戦わないといけない場面は試合中にたくさんあります。
どれだけ戦術理解度が高くてスマートなプレースタイルでも、球際で戦えない選手は上のレベルにはいけません。
そういった意味でも個の能力が試されるオン・ザ・ボールの1対1も育成として非常に大切にしています。
1対1でも勝てる選手が連動して戦うからこそ強いチームになるのであって、個の能力が低くても個人に頼って連動性が低くても勝てないのがフットサルであり、サッカーだと思います。
◎ 当事者にはわかにりくいことを伝えるのは指導者の役割
身体能力に恵まれていない子を持つ親御様は、一定の不安感や焦りを感じる方が多いようです。
その気持ちはとてもよくわかります。
私の長女も早生まれで専門家視点で見ても運動神経は悪くはないのですが、どうしてもかけっこなどでは勝てず、そういったことが性格にも影響を与えている部分もあると日々実感しています。
当事者である子供が大局的に物事を見ることは非常に難しいことです。
だからこそ大切なのはいかに周りの大人たちが俯瞰で子供の成長を見て、子供の可能性を信じて見守ってあげることができるかではないでしょうか?
周りと比べて親が焦っても良いことは何1つありません。その焦りは間違いなく子供に伝わりパフォーマンスに影響し、いつしかお子様の笑顔が消え、苦しそうにフットサル・サッカーをするようになります。
そうならないためにも我々指導者が育成のビジョンを明確にし、根拠を持って「焦らなくて大丈夫ですよ」と伝えていかなければいけません。
そういった意味でこのブログを書きました。
お子様の努力が実らず焦ってしまっているお父様お母様がもしいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
私の経験を交えたお話を精一杯させていただきます。
偉そうなことを書いてしまいましたが、親御様へのリスペクトは常に持っています。
ですがお子様を思うが故に冷静な判断ができなくなってしまっているように見える方がいるのも事実です。
大好きだったフットサル・サッカーがいつしか辛いものに変わり、心が消耗していく子供を見るのは辛すぎます。
そういったお子様を1人でも減らすために、専門家という立場で私なりの考えを書かせていただきました。
お気を悪くされた方がいらっしゃいましたら申し訳ございませんでした。
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<スクール生及び保護者の皆様へ>
いつも私のスクール校に通って頂いてありがとうございます。
私といたしましては「生徒たちが今何を考えていて、どんなことに悩んでいるのか」もっと知りたいと考えております。
困ったこと・気になること・悩み相談・何かの報告などありましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。
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