こんにちは〜。桑名校コーチの下畝地です!
W杯を見て、活躍のための必須条件 “圧倒的な個の力” を持つ選手のことを考えてみました。
日本代表を上回るレベルが存在する事実
W杯、日本代表の戦いは多くの人に感動を届けてくれたと思います。また、今回はドイツやスペインという過去の優勝国にも勝っていただけに期待の気持ちが大きかったですよね。
ただ自分は職業柄とでも言うべきでしょうか。ただ楽しいなだけの気持ちでサッカーを見ることはもうなくなってしまいました (笑) あぁ、このスキルは使えるなとか、この考え方でプレー出来るんだって感じでどうしてもレッスンと結び付けてしまいます。
例えばブラジル代表やフランス代表。自分の目から見ると明らかに “個人の質” が違います。その上でチームとしてもまとまっているので圧倒的な強さを見せています。
日本は確かに海外で活躍できる選手も増えました。しかし、今回の戦い方では優勝することは今後もできないと思います。何が違うのか、僕なりにまとめてみました。
究極は駆け引きを楽しむ遊び
言わずもがな、日本代表は日本国民を代表するサッカー選手の集まりで、そこに国民性は大きく反映されるし代表に至るまでにどれだけの競争を勝ち抜いてきたのかも強さの指標といえるでしょう。ブラジル代表と日本代表、現状どちらが選ばれにくいかと言われたら残念ですがブラジル代表ですよね。
そして先にあげた “国民性” の部分。ここはサッカーというスポーツの捉え方が顕著に出ていると自分は思うんです。日本では「形」が評価される、強豪国では「駆け引き」が評価されるのではと。
指導者をしていて思うのは、子供たちはどんどんリフティングは上手くなるし、ボールタッチも上手くなる。けど、相手をいかに上回るかという駆け引きの点については、サッカーをよく見ている子だけが勝手にグングンと伸びていきます。(もちろんスクールでは駆け引きについてもガンガンアプローチしています笑笑) 勝負の醍醐味を教えられるのではなく、テクニックを追求する楽しさを追いかける子供や指導者がほとんどなのではと。
サッカー/フットサルなんて所詮が遊びです。相手に勝とうと思ったら “自分のやりたいこと” ではなくて、相手を見て、状況を捉えてすべきことを決めなければいけません。負けず嫌いとかっていうメンタルの話ではなく、求められているのは “知性 (インテリジェンス)” ではないでしょうか。
鎌田選手の特異性
今回の日本代表の15番、鎌田選手。実はまだJリーグにいたプロ1,2年目の頃から僕はすごくいい選手だな〜と思って友達に言いふらしていたんです。この選手は絶対やばいからって!初めて鎌田選手が代表に選出されたときは友達からメッセージが届いたくらいです (笑)
その当時は何が凄いって言語化することは出来なかったですが、今ならはっきり分かります。鎌田選手は駆け引きのスキルが非常に高い選手なのだと。これまでの日本人ぽくないんですよね〜。相手をよく観ていい意味で騙そうとしています。
現状、日本では「駆け引きが上手い選手」って評価されることは少ないと思います。しかし、勝負事においては駆け引きなしでの勝利はないんです。技術がある選手がその上で駆け引きをしてくるのがトップのレベルです。それもコートの中で監督の指示なしに動けるレベルです。
今回の代表選手はコート内で選手たちが感じて戦術を決めていたという情報もあります。ただ、まだ日本には「駆け引きできる」選手の絶対数が足りないのではないでしょうか。努力できる子たちだからこそ正しく導いてあげたい。そんなことをW杯を見て思いました。